スイスウォータープロセスとマウンテンウォータープロセスの違いとは?ディカフェの製法を解説

スイスウォータープロセスとマウンテンウォータープロセスの違いとは?ディカフェの製法を解説

こんにちは、ディカートラボです。


「ディカフェのコーヒーは、どうやってカフェインを取り除いているの?」

ディカフェを選ぶとき、カフェインの量や味わいだけでなく、豆の製法が気になる方もいるのではないでしょうか。ディカフェにはいくつかのカフェイン除去方法があります。今回は、その中でも水を利用する「スイスウォータープロセス」と「マウンテンウォータープロセス」の違いをご紹介します。decart labでは、両方の製法で処理されたコーヒー豆を仕入れています。それぞれの仕組みを知り、ディカフェ選びの参考にしてみてください。


1. スイスウォータープロセスとは?

スイスウォータープロセスは、カナダのSwiss Water社が採用しているカフェイン除去方法です。

水と、コーヒー由来の成分を含む抽出液、そして炭素フィルターを利用して、生豆からカフェインを取り除きます。

カフェインを取り除く仕組み

① 生豆を洗浄し、水分を含ませる

まず、生豆を洗浄し、水分を含ませてカフェインを抽出しやすい状態に整えます。

② カフェインを除いた抽出液に生豆を浸す

次に、コーヒー由来の水溶性成分を含み、カフェインを取り除いた抽出液「グリーンコーヒーエキス(GCE)」に生豆を接触させます。

抽出液には、コーヒーの水溶性成分がすでに含まれています。そのため、濃度差によって生豆からカフェインが抽出液へと移動します。

③ 炭素フィルターでカフェインを取り除く

生豆から移動したカフェインは、抽出液とともに炭素フィルターへ送られます。フィルターでカフェインを取り除いた抽出液は、再びカフェインの除去に利用されます。

このような工程を通して、生豆のカフェインを減らしていきます。


2. マウンテンウォータープロセスとは?

マウンテンウォータープロセスは、メキシコのDescamex社が採用しているカフェイン除去方法です。

カフェインを取り除く仕組み

① 生豆を蒸気で処理する

まず、生豆を蒸気で処理し、カフェインを抽出するための準備を行います。

② 水をベースにした抽出液でカフェインを抽出する

次に、コーヒー由来の水溶性成分を含む、水をベースにした抽出液を利用します。流量・温度・圧力・真空などの条件を管理しながら、生豆からカフェインを抽出します。

③ 生豆を乾燥させる

カフェインの抽出後は、生豆を乾燥させ、仕上げの処理を行います。

このように、マウンテンウォータープロセスでは、生豆の蒸気処理から抽出、乾燥まで、各工程を管理してカフェインを取り除きます。


3. 2つのウォータープロセスの違い

ここまで紹介した2つの製法の違いを、表にまとめました。

比較項目

スイスウォータープロセス

マウンテンウォータープロセス

処理を行う会社

Swiss Water社

Descamex社

主な処理拠点

カナダ

メキシコ

生豆の準備

洗浄し、水分を含ませる

蒸気で処理する

カフェインの抽出

カフェインを除いたグリーンコーヒーエキスを利用

水をベースにした抽出液を利用

カフェインの除去工程

抽出液に移動したカフェインを炭素フィルターで取り除く

流量・温度・圧力・真空などを管理して抽出する

化学溶剤

使用しない

使用しない

共通点

水を利用してカフェインを取り除く

水を利用してカフェインを取り除く

※各社の公式情報に基づき、主な工程を比較しています。実際の処理条件や細かな工程のすべてを示したものではありません。


4. 製法が違うと、コーヒーの味も変わる?

「製法が違うなら、味にも違いがあるの?」そう思う方もいるかもしれません。

コーヒーの味わいは、カフェインの除去方法だけで決まるものではありません。豆の産地や品種、生豆の状態、カフェイン除去の工程、焙煎度合いなど、さまざまな要素が関係しています。そのため、スイスウォータープロセスとマウンテンウォータープロセスのどちらがおいしいか、一概に判断することはできません。製法の違いを知ることは、ディカフェを選ぶときのひとつの参考になります。実際に飲んで、自分の好みに合うコーヒーを見つけるのも楽しみ方のひとつです。


5. decart labが2つの製法の豆を仕入れる理由

decart labでは、スイスウォータープロセスとマウンテンウォータープロセスの両方で処理されたコーヒー豆を仕入れています。

私たちが大切にしているのは、カフェインの除去方法にも目を向けながら、コーヒーの味わいを楽しめる商品をお届けすることです。

毎日飲むコーヒーだからこそ、どのような方法でカフェインを取り除いているのかも知って、納得して選んでいただきたい。そんな思いから、豆の仕入れにもこだわっています。


まとめ|製法を知ると、ディカフェ選びがもっと面白くなる

スイスウォータープロセスとマウンテンウォータープロセスは、どちらも水を利用し、化学溶剤を使用せずにカフェインを取り除く製法です。

一方で、生豆の準備やカフェインの抽出工程には違いがあります。

  • スイスウォータープロセス: カフェインを除いた抽出液を利用し、炭素フィルターでカフェインを取り除く。
  • マウンテンウォータープロセス: 生豆を蒸気で処理した後、温度や圧力などを管理しながらカフェインを抽出する。

それぞれの仕組みを知ることで、ディカフェを選ぶときの視点が広がります。

カフェインの量や味わいだけでなく、製法にも目を向けながら、自分に合った一杯を探してみませんか?

コーヒーを、もっと自由に。

decart labは、これからもディカフェのある暮らしをご提案していきます。

※ディカフェコーヒーも、カフェインが完全にゼロとは限りません。カフェインの含有量は、豆や製品、抽出条件などによって異なります。

参考情報

  • Swiss Water社「The Swiss Water® Process」
  • Descamex社「Mountain Water Process」